西日エレジー

ありふれた街並みの

片隅に

いまだ夏の花が咲いている

必死に咲いている

何かを訴えるようなまなざしに

ふと振り向くと

倒れる寸前のその花は

西日に花弁を透かされながらも

前を向こうと

萎えた体をもたげている

明日は

倒れているだろう

倒れるまで精いっぱい、

生きた証しを

残して

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