2011-09-23

なるべく遠くのことを考える


「ずっと遠くで星が爆発するだろう。そうすると、そこから小さな、
ほとんど重さもない粒子が大量に宇宙全体に飛び出す。
何千年も飛行して、いくつかが地球に落ちてくる。
いくつかって言うのが、このグラスに毎秒一兆くらい」 
「星か」
「そう、なるべく遠くのことを考える。星が一番遠い」
「遠くのことね」
とぼくはまた繰り返した。

~池澤夏樹 著『スティル・ライフ』より~ 









こんにちは。人工衛星の破片が地上に落下するというニュースを聞いて、
池澤夏樹さんの芥川賞受賞作『スティル・ライフ』の一節を思い出しました。
好きな作品でした。目先のことばかりではなく、なるべく遠くのことを考える‥
希望は、遠くにあるから‥‥。

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